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掲載日:2019/01/04

漢方だより第21号を発行しました

記事の一部を紹介します。
「冬の感冒(麻黄湯と桂枝湯)
 風邪(かぜ)とは、主にウイルス感染による上気道(のどや鼻)の症状をいい、原因ウイルスは数百種あると言われています。抗インフルエンザ薬を例外として特別な治療法はありません。安静、保温、栄養や水分補給などの一般的な処置とともに、西洋医学では症状を緩和する薬による対処療法が一般的です。一方、漢方医学では風邪を治療する際は@その人の抵抗力の強さ(実証、虚証)A病状の経過やその時期B邪気の性質などにより漢方薬を選択します。今回は代表的な漢方薬を2つご紹介します。

麻黄湯(まおうとう)
 強力に発汗を促すことで風邪を引き起こしているウイルスなどの寒邪を排除します。元来十分に体力のある人で高熱、悪寒、無汗、頭痛、強い筋肉痛や関節痛などの激しい症状を伴う風邪に使用します。典型的なのは、皆さんご存知のインフルエンザです。服用の注意点は、早期に使用すると大変効果的ですが、発汗があり解熱した後も 不必要に継続すると、汗が出すぎて脱水症を引き起こし正気も消耗してしまうため、適当な時期に中止が必要です。
桂枝湯(けいしとう)
 元来体力がないような年配や体の弱い方で、じわじわと汗が出るような風邪に使用します。高熱が出ず、症状ははっきりしないようなタイプの風邪です。麻黄湯と比較すると発汗作用が弱いため、温かいものを摂取したり布団や衣類で暖かくしたりして治療効果を補います。

 皆さんがよくご存じの葛根湯は、ちょうど麻黄湯と桂枝湯の中間タイプ(証)の風邪に使用する、非常に適応範囲の広い漢方薬です。別の項をご参照ください。これ以外にも、経過が長引いている風邪、風邪の予防、咳がひどい風邪などに対する漢方薬もあります。病状の変化に合わせて途中で漢方薬の変更が必要なこともあります。
また、インフルエンザに対する検査や治療にも対応できますので、遠慮なくご相談下さい。

 この他にも「葛根湯で冬を乗り切ろう」、「癌になりやすい4つの要因」、「枝豆って?」、「病は気から(2.おばあさんの心配)」、「コラーゲンで美容と健康を♪」、「健康で長生きするために」、「なぜ白髪が生えるのか・・・?」の記事が掲載されていますのでご来院の際はご覧ください。


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